
まちなかリビング北千里の事業計画書、AIでどう作った? NotebookLM×Canva×GPTの「2026年標準フロー」全公開
指定管理者・PFI事業者向けに、NotebookLM×Gemini×Canva×ChatGPTで事業計画書を1日で作る実践フローを解説。Deep Research・理念の壁打ち・本文執筆・図解生成まで、実際に使ったプロンプト全文をコピペできる形で公開します。
公開日2026/08/09
目次
締切まであと2週間。 真っ白なWordの画面を前に、カーソルだけが点滅している——。
指定管理者・PFI事業者のみなさん、こんな夜を過ごしたことはありませんか。 募集要項は読んだ。現場のことも分かっている。 でも、5万字の事業計画書をどこから書き始めればいいのか分からない。 ようやく書き上げても、文字だらけで読みにくく、デザインは素っ気ない。
「うちの提案、中身はいいのに伝わっていないのでは……」
という不安を抱えたまま、提出に向けて車を走らす。
私も、ずっとそうでした。
だからこそ今回、「まちなかリビング北千里」の事業計画書をAIで1日で作ってみたシリーズの裏側を、包み隠さずお見せします。 前回公開した計画書本体をどうやって作ったのか。 使ったツール、つまずいたポイント、そして「ここまでは全員がやるべき最低限のお作法」まで、すべて書きます。
前回公開した計画書のDLはコチラから!
【実物公開】AIで作った指定管理者事業計画書|まちなかリビング北千里(吹田市)編
この記事でわかること
- AIで事業計画書を1日で作るための具体的なツール構成(NotebookLM・Gemini・Canva・ChatGPT)
- 公募資料を読み込ませて「案件に詳しい優秀なAI社員」を作る方法
- Gemini Deep Researchで市場・競合・上位計画を調査し、提案に盛り込む流れ(プロンプト全文付き)
- 運営理念・運営方針の壁打ちから本文5万字の執筆まで、実際に使ったプロンプトの「型」
- Canvaで事業計画書らしいデザインに仕上げるテンプレート活用術
- AI時代に「差がつくポイント」はどこにあるのか
結論:2026年の標準スタイルは「NotebookLM×Gemini×Canva×GPT」
先に結論から言います。
Googleワークスペース環境で働く多くの方にとって、2026年時点のオーソドックスな事業計画書作成フローは「NotebookLMで文章構成 × Gemini Deep Researchで調査 × Canvaでデザイン × GPTで画像生成」です。
デザイン性・スピード・品質の3つをバランスよく担保するなら、現時点ではこの組み合わせが最も再現性が高い。 特別な文章スキル・デザインスキルは一切要りません。 高単価なコンサルタントも必要なしです。 指定管理・PFIの公募対応をしている方なら、誰でも今日から始められます。
なぜこの構成なのか
理由は4つあります。
1. NotebookLMは「読み込ませた資料」だけを根拠に文章を作れる 募集要項・管理運営基準・仕様書・条例といった公募資料を読み込ませることで、その案件に詳しい「優秀なAI社員」を1人作り出せます。 一般論ではなく、その公募の要求水準に沿った文章が出てくるのが最大の強みです。
【関連リンク】 NotebookLMの進化が変える公共施設管理の現場 〜資料作成業務はどう変わるのか〜 【図解シリーズ①】NotebookLMで事業計画書の図解を自動生成する方法|指定管理者・PFI事業者向け完全ステップガイド
2. Gemini Deep Researchが「提案の芯」になる調査を肩代わりしてくれる 市場環境・競合分析・自治体の上位計画といった、本来なら何日もかかる調査を短時間で資料化できます。 公募資料への回答だけでは「要求に応える」提案止まり。 調査結果をNotebookLMに追加投入することで、「この地域だからこそ」と語れる提案の芯ができあがります。
3. Canvaのテンプレートが「見やすさ」を底上げしてくれる パワポでゼロからレイアウトを組むのに比べ、A4縦のテンプレートを選ぶだけで一気に「読ませるデザイン」になります。 審査員は何十社もの計画書を読みます。 読みやすさは、それだけで加点要素です。
【関連リンク】 その事業計画書、「ダサい」まま出してませんか?|指定管理者・PFI事業者のCanva術
4. ChatGPTの画像生成が実用レベルに到達した プロンプト入力時に画像を作成する モードを選択するだけで、高品質なポンチ絵や図表を、サイズ指定・色指定込みで作れるようになりました。 文字だらけのページに図解を差し込むだけで、伝わり方が変わります。
【関連リンク】 ChatGPT
具体的なフロー:5つのステップ
ここからは、まちなかリビング北千里で実際にやった手順です。
Step1:NotebookLMに公募資料をすべて読み込ませる
まず、募集要項・管理運営基準・仕様書をNotebookLMに読み込ませます。 今回は募集要項に条例まで記載されていたので、それも全部投入しました。
……そう、「全部」です。 ここで手を抜くと、AIの回答が一般論に寄ってしまいます。 公募資料に貼られている資料は、面倒でもすべて入れる。 これが「この案件に詳しい優秀な若者」を育てる第一歩です。
【関連リンク】 吹田市立北千里児童センター、吹田市北千里地区公民館及び吹田市立北千里図書館指定管理者候補者の募集 Gemini NotebookLM
Step2:Deep Researchで調査資料を作り、追加投入する
次に、Gemini Deep Researchで以下を調査し、資料化してNotebookLMに追加しました。
- 市場環境・競合分析
- 戦略ポジショニングの提案
- 加点獲得のための公募資料分析
- 周辺の立地情報・市場状況
- 社会情勢の分析
- 自治体の上位計画の調査
- 自社の情報
それぞれのリサーチの際のプロンプトも参考までにどうぞ。
市場環境・競合分析
あなたは指定管理者制度の入札分析に詳しいコンサルタントです。
吹田市の「まちなかリビング北千里(北千里児童センター・北千里地区公民館・北千里図書館)」のような、図書館・公民館・児童館等を兼ね備えた複合公共施設の指定管理者公募に、現指定管理者を含めて、その他に参入してくる可能性が高い事業者・団体を特定してください。
【調べてほしいこと】
・現在の指定管理者の分析
・全国または関西圏で、複合公共施設(図書館・公民館・児童館・生涯学習施設等)の指定管理を多数受託している主要事業者
・それぞれの事業者の強み(複合運営ノウハウ、DX・図書システム、イベント企画力、子育て支援・地域連携、価格競争力 等)
・特に、大阪府内・近畿圏での受託実績を持つ事業者
【出力】
現指定管理者含め、参入可能性の高い事業者を3〜5社、それぞれの特徴とともにリストアップしてください。公開情報(各社サイト、受託実績、プレスリリース等)に基づくこと。戦略ポジショニングの提案
あなたは、公共施設の指定管理者制度における「リプレイス(現行事業者の交代)」を専門とする勝率の高い戦略コンサルタントです。
吹田市の「まちなかリビング北千里(北千里児童センター・地区公民館・図書館)」の次期指定管理者公募において、新規参入(チャレンジャー)の立場で、正々堂々と真っ向勝負して勝利するための戦略とポジショニングを構築してください。
自治体の公開情報から現指定管理者へリスペクトを払いつつ、「アキレス腱(弱点)」を見つけ出し、私たちが取るべき「勝者の振る舞い」を定義することが最大のミッションです。
【Step 1:現行運営の徹底的なディープリサーチ】
以下の公開情報をウェブ上から徹底的に探索し、事実ベースのデータを収集してください。
・吹田市の指定管理者評価委員会による「モニタリング結果報告書」「事業評価書」
・吹田市議会の議事録(「まちなかリビング北千里」「指定管理」等のキーワードで検索し、議員からの指摘や答弁を抽出)
・利用者アンケートの結果、またはGoogleマップ等の口コミ(市民のリアルな不満)
・現指定管理者(コンソーシアム等)の構成企業とその得意・不得意領域
【Step 2:現指定管理者の「弱点」と市の「見えない悩み」の抽出】
収集したデータから、現行運営のボトルネックを特定してください。
・改善要望が毎年繰り返されている項目は何か(例:3施設の連携不足、特定の世代の居心地の悪さ、スタッフの対応、安全管理 等)
・市が本当に解決してほしいが、現事業者では手が回っていない「見えない悩み」は何か
【Step 3:チャレンジャーの戦略・ポジショニング構築】
Step 2で浮き彫りになった弱点に対し、私たちがチャレンジャーとしてどう振る舞い、どのようなポジションを取るべきか提案してください。
・現行の弱点を、私たちの「独自の強み(DX化、新しいコミュニティ形成、効率的な施設管理など)」でどうオセロのようにひっくり返すか。
・現行踏襲型の提案に見せず、「市に新しい価値をもたらすパートナー」としてどう魅せるか。
【出力形式】
1. 現指定管理者の通信簿(データから見る現状の強みと致命的な弱点)
2. 吹田市が抱える「3つの深い悩み」
3. 私たちが取るべきポジショニング(キャッチコピー案付き)
4. 提案書で最もページを割くべき「現行を凌駕するキラーコンテンツ」3選
※推測と事実は明確に分け、モニタリング評価などの事実に基づく部分は必ず情報ソースを明記してください。加点獲得のための公募資料分析
あなたは指定管理者提案を支援するアナリストです。添付した吹田市の「まちなかリビング北千里(北千里児童センター・北千里地区公民館・北千里図書館)」の指定管理者の公募資料(募集要項・仕様書)を読み込み、「市が事業者に本当に求めていること」を抽出してください。
【分析の観点】
・要求事項のうち、特に市が重視していると読み取れる項目はどれか(配点・記述量・繰り返し言及から推定。特に3施設の複合運営シナジーや多世代交流に関する部分に注目)
・明文化されていないが、行間から読み取れる市の期待や不安(例:異なる目的を持つ利用者間のトラブル防止、子どもの安全管理、地域コミュニティやボランティアとの連携体制 等)
・前回公募(または施設開設時)から変わった点や、新たに追加された社会課題があれば、その変化が意味すること
【出力】
「市が表で求めていること(顕在ニーズ)」と「裏で期待していること(潜在ニーズ・懸念事項)」を分けて整理し、提案で優先的に応えるべきポイントを5つ挙げてください。
もし、最新の公募資料が添付されていない・未公開の場合は、過去の募集情報や市の関連計画から推測した情報などを用いて、なにかしらのインサイトを導き出してください。周辺の立地情報・市場状況
あなたは地域密着型ビジネスの市場調査アナリストです。
吹田市の「まちなかリビング北千里(北千里児童センター・北千里地区公民館・北千里図書館)」の指定管理者提案のために、市場環境を4つの角度から調査してください。
【1. 自治体情報】吹田市および北千里エリアの基本データ(人口規模・年齢構成・千里ニュータウンの地域特性・世代交代の動向)と、地域の歴史・文化。百科事典的な要約ではなく、複合施設(公民館・図書館・児童センター)運営の観点で意味づけして肉付けすること。
【2. 施設情報】当施設(まちなかリビング北千里)の開設背景、現在の事業内容、施設構成(3機能の一体的な連携等)。商圏・利用圏域はどこまで及ぶか(北千里駅周辺、千里ニュータウン全域、周辺地域からのアクセス等)の推定。
【3. 事業情報】図書館・公民館・児童館の複合施設運営、デジタル活用(図書館DX、コミュニティプラットフォームなど)、および施設の維持管理・安全管理における最新トレンド。※最新技術やサービスの導入はコストとのバランスが必要な点も明記。
【4. 競合情報】この施設の指定管理者公募に参入してきそうな競合(図書館運営受託企業、教育・文化事業受託企業、ビルメンテナンス・施設運営事業者等)の傾向。どんな企業が、どんな提案をしてくる可能性があるか。
【出力】4項目それぞれを整理し、最後に「当施設が市場の中で取るべきポジション(ポジショニング)」を提案してください。社会情勢の分析
あなたは、生涯学習・地域コミュニティ・子育て政策およびライフスタイルのトレンドアナリストです。
吹田市の「まちなかリビング北千里(北千里児童センター・北千里地区公民館・北千里図書館)」の指定管理者提案書のために、提案の背景となる「社会情勢」を、大きな流れから整理してください。
【調べてほしい3つの層】
1. 生涯学習・子育て・サードプレイスのトレンド:日本および世界の、地域施設や学び・子育て・多世代交流に関する大きな流れ(探究学習、リスキリング、子どもの居場所づくり、アクティブシニアの社会参加、多世代共生、多機能型複合施設の活用 等)
2. デジタル・体験型価値のトレンド:人々が学びや情報収集、余暇空間に何を求めているか(デジタルライブラリー・電子書籍の普及、STEAM教育、ハイブリッド型イベント、リアルな空間ならではの体験価値、手軽なコミュニティ参加 等)
3. 市民(消費者)ニーズ:その奥にある、より抽象的な価値観の変化(ウェルビーイング、孤独・孤立防止、自己実現、心身のサードプレイスへの欲求、地域への愛着・エンゲージメント 等)
【出力】
各層について「全体の動き」と「それが吹田市・当施設(まちなかリビング北千里)に与える示唆」を2列で対比してください。最後に、この社会情勢から当社(または当団体)が提案に盛り込むべき切り口を3つ、挙げてください。自治体の上位計画の調査
あなたは、吹田市の複合施設指定管理者の提案書作成を支援する政策リサーチャーです。
吹田市の「まちなかリビング北千里(北千里児童センター・北千里地区公民館・北千里図書館)」の指定管理者提案にあたり、根拠とすべき「上位計画」を最新版で体系的に調べ、提案へのインサイトまで導いてください。
【調査対象】
・吹田市の最上位計画(総合計画など):名称・計画期間・基本理念
・吹田市の分野別主要計画:教育振興基本計画、生涯学習推進計画、図書館関連の計画(子ども読書活動推進計画など)、子ども・子育て支援事業計画などにおける現状値と目標、重点施策の柱
・その他の関連上位計画:地域福祉、環境基本、地域防災、都市計画(北千里駅周辺のまちづくり)、景観 など、複合施設運営に関係しうるもの
・市のDX推進方針、SDGs、ユニバーサルデザインの方針
・国・大阪府の計画:生涯学習・社会教育関連、子育て支援・児童福祉関連、図書館関連の総合計画など
・直近の社会的機運:北千里駅前再開発に伴う地域交流、多世代の居場所(サードプレイス)づくり、孤独・孤立対策 など
【各計画で必ず明記】
・正式名称/計画期間(西暦・元号を併記)/いつ時点の情報か
・公民館・図書館・児童センターなど、複合施設の運営に関係する数値目標・改訂されている場合は、旧版との違い
【最重要:発注者の思いと悩みからのインサイト】
調べた上位計画を踏まえ、「吹田市がこの複合施設に本当は何を期待しているか(発注者の思い)」と「市の担当者が抱えていそうな悩み」を考察してください。そのうえで、次回提案で当社(または当団体)が特に打ち出すべき論点を5つ、根拠となる上位計画の記述を紐づけて提案してください。
※推測で計画名や数値を補完せず、確認できた情報源を示すこと。古い可能性があれば「要確認」と明示すること。自社の情報 自社の情報も客観的に調べてもらいましょう。 敵を知り、己を知れば百戦危うからずです。 自社の情報で自分たちが持ってるものをAIに伝えるのも大事です。 それもぜひやってください。 ですが、客観的にどう見えているかの整理もやっておくことをおすすめします。
あなたは、企業の競争力分析とデューデリジェンスを専門とする経営コンサルタントです。
吹田市の複合施設「まちなかリビング北千里」の指定管理者公募に挑むにあたり、当社の強み、実績、提供価値を別のAI(NotebookLM)に正しく、かつ立体的に理解させるための「自社ケイパビリティ(能力)評価レポート」を作成してください。
以下の【対象組織・リサーチの焦点】とウェブ上の公開情報を深くリサーチし、事実に基づく客観的かつ説得力のあるプロファイルとして整理してください。
【対象組織・リサーチの焦点】
・対象企業/チーム:[ ★ここに自社名、またはコンソーシアム名を入力★ ]
・特に深掘りして評価してほしい当社の独自ドメイン:
[ ★各社の得意領域を記載★ ]
【出力形式】(※NotebookLMがコンテキストとして読み込みやすいよう、構造化して出力すること)
1. 組織のコア・コンピタンス(他社や従来の指定管理者には真似できない決定的な強み)
2. 公共施設への応用力(当社のノウハウが、施設の運営管理にどうシナジーを生むかの客観的考察)
3. 客観的な弱みと補完戦略(※AIにリアルな実力値を理解させるため、自社の懸念点と、それをどうカバーするかの仮説もあえて記載する)
4. まちなかリビング北千里における「当社の提供価値(バリュープロポジション)」の要約公募資料を読み込むだけでは、単に「要求をこなす」だけの提案になりがちです。 市場環境や競合、自治体の上位計画まで踏み込んでリサーチを重ねることで、「なぜこの地域で、この施設で、私たちがこれをやるべきなのか」という、説得力のある提案の「芯」を作ることができます。
■プロンプトをご自身の案件用にカスタマイズする方法 今回ご紹介したプロンプトを実際の案件で活用する際は、AIに「施設名」と「施設のジャンル」の変更を指示してください。 元のプロンプトに以下の文章を添えてAIに送信するだけで、簡単にあなた専用のプロンプトへと書き換えることができます。
<AIへの指示出しテンプレート>
(※ここに元となるプロンプトを貼り付けます)
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上記のプロンプトは別の【ジャンル名:例として、スポーツや文化、福祉、公演など】施設用のものです。
これを、以下の条件に合わせて最適化したプロンプトに書き換えてください。
・応募する施設名:【あなたが応募する施設名】
・施設のジャンル:【あなたが応募する施設ジャンル(例:文化施設、公園など)】もしよければ、実際にお試しください!
Step3:スローガン→理念・方針→トンマナを決めてから書く
いきなり本文を書かせるのはNGです。 まず、さきほどデータを読み込ませたNotebookLMと壁打ちしながらスローガンを考えて、施設の運営理念と運営方針を定義しましょう。
AIに案を出させて、運営理念について議論していくためのプロンプトはこちら
あなたは、公共施設マネジメントとプレイスメイキングの専門家であり、私たちの提案書作成チームの戦略的パートナーです。
現在読み込まれているすべての資料(吹田市の上位計画、まちなかリビング北千里の公募資料、市場・競合リサーチ、現行事業者の課題、そして私たちの強み)を総合的に分析してください。
そのうえで、今回の提案書の軸となる「運営理念(コンセプト)」の原案を生成し、私とのディスカッションを開始してください。
【出力要件】
以下の3つの異なる切り口で、運営理念のアイデアを提示してください。
各アイデアには「キャッチコピー(理念)」「その理念に込めた意味」「なぜこれが市の課題解決と私たちの強みの掛け合わせになるのかの解説」を含めてください。
1. 「市の最上位計画・期待」に最も寄り添った、王道・安心感重視の切り口
2. 現行事業者の「弱点・課題」を、私たちのテクノロジーや運営ノウハウで劇的に解決することを強調した、革新・ソリューション重視の切り口
3. まちなかリビング北千里を単なる公共施設ではなく、多世代がワクワクして集まる場所へ進化させる切り口
【ディスカッションの開始】
3つの案を提示したあと、「私たちのチームが今回最も強く打ち出したい『熱量』はどの方向に近いか?」を問う質問を投げかけ、理念をさらにブラッシュアップするための壁打ち相手となってください。こうすると、AIがいろいろな案を出してくるので、それに対して改善要求していきましょう。 納得いくまで、ダメ出ししまくるのがコツです。 AIにパワハラという概念はありません。 忖度なしに何度も何度も指摘して、良い理念をつくりましょう。
そうするなかで、納得いく運営理念が決まったら、次に運営方針について議論します。 議論を開始するための、アイデア出し用プロンプトがこちら。
あなたは公共分野の提案書作成を支援する、極めて優秀な「行政特化型AI」です。
先ほどのディスカッションを経て、当施設の「運営理念」が決定しました。
次はこの理念を実現し、日々の業務の判断基準となる「運営方針」を策定します。指定管理者・PFI事業計画書の根幹となる重要なステップです。
以下の【決定した運営理念】と、これまで読み込んだ公募資料やリサーチ結果を踏まえ、説得力があり、かつ市民・自治体の双方から応援される「運営方針」のセットを提案してください。
【決定した運営理念】
「 [★ここに決定した運営理念・コンセプトを入力★] 」
【出力要件】
運営方針は、もれなくだぶりがない(MECE)構造とし、全体で「4つ」の柱で構成してください。以下の4要素を網羅するイメージで、魅力的なタイトルと説明文を作成してください。
1. 【利用者・市民への提供価値】(居場所づくり、質の高いサービス、多世代交流など)
2. 【施設管理・安心安全】(トラブル防止、持続可能で安全な施設維持、コンプライアンスなど)
3. 【新しい挑戦・効率化】(DX、AI活用、デジタルライブラリー、業務効率化など、私たちの独自性)
4. 【地域・未来への貢献】(ボランティア連携、3施設一体運営によるシナジー、まちづくりへの波及など)
【各方針の記述フォーマット】
・方針のタイトル(キャッチーで記憶に残る、端的なフレーズ)
・方針の具体的な意味(2〜3行で)
・共感ポイント(なぜこの方針が、吹田市の担当者の「安心」につながり、かつ市民の「期待」に応えるのかの解説)
【ディスカッションの継続】
4つの方針セットを提示したあと、「この4つの中で、他の競合施設と最も差別化できる(一番分厚く提案書に書くべき)方針はどれになりそうか?」を問いかけ、次の事業計画(具体的な実施策)のブレストへ繋げてください。ここでも、納得いくまで議論を重ねましょう。 AIに「思考疲れ」という概念はありません。 遠慮は一切無用です。 違和感があれば何度でも指摘し、とことんAIを酷使して、審査員の心に刺さる最高の言葉を紡ぎ出してください。
運営理念と運営方針の「芯」が決まれば、ここからは募集要項に沿った反復作業に入ります。 項目ごとに「この章は何文字程度で」「こういう要素を入れて」と指示しながら本文を書かせていきます。 その際、毎回ベースとして入力する「本文出力用の最強プロンプト」がこちらです。
■前提条件
あなたは、勝率の高い指定管理者提案書の作成を専門とする、トップクラスの戦略コンサルタント兼ライターです。
以下の【入力情報】と【文体・トーン&マナーの厳守事項】に基づき、指定された事業計画書の項目について、圧倒的な説得力と実現可能性を感じさせる文章を出力してください。
■入力情報(変数)
●施設名・自治体名:【まちなかリビング北千里 / 大阪府吹田市】
●今回作成する項目名:【2 施設の効用を最大限に発揮するための事業提案(1)各施設運営 ア 児童センター(ア)管理運営方針】
●要求事項(仕様書より):【児童センターの設置目的を実現するための管理運営に対する基本的な考え方を記載してください。】
●施設の運営理念:【「いつも、この場所から、10年先のワクワクを。」 ーー 北千里を愛するみんなでつくる、多世代共創パブリック・リビング。】
●施設の運営方針(3本柱):
①「まちなかスマート窓口、はじめます。」ーー 待たせないべんりさと、いつでも頼れる安心を、同時に。
②「いつでも、何もしなくても、いていい場所。」ーー ただそこにいるだけで、誰かと緩やかにつながれる安心を。
③「人生のワクワクリレーで、学びをバトンタッチ。」ーー 世代を超えて『知恵』を贈り合う、学びのバトンタッチ。
●当社の強み・設定:【ビルメンテナンス由来の予防保全、力を入れて取り組んでいるDX技術と、近隣で2つの関連施設を運営するノウハウを持っている地域密着企業。経営理念は「ヤマザキは利用者のそばに」】
●今回の項目で特筆したい具体策(メモ):【※必要に応じて、現場で入れたい具体策をここに箇条書きで追記】
■出力構成と文字数
全体で【※章ごとにその都度、記載してください。(例)800字程度】とし、以下の構成で出力すること。
【※テーマに合わせた構成をその都度記載してください。
例として、上記の項目の場合は以下のような構成を想定します。
1.児童センターの管理運営に関する課題認識
2.児童センターの管理運営方針(理念・強みとのリンク)
3.まとめ(自治体への約束)
】
■文体・トーン&マナーの厳守事項 ※AIへの絶対命令
行政機関に向けた「公的な信頼感」と「業務遂行の力強さ」を両立させるため、以下のルールを必ず守って執筆してください。
1. 【敬体と謙譲語の徹底】全体を「です・ます調」で統一。自社の活動・方針には「努めております」「展開してまいります」などの謙譲語を使用すること。
2. 【強い断定表現】「〜したいと思います」「〜する予定です」等の曖昧な表現は厳禁。「実現します」「講じます」「実施します」と明確に言い切り、責任感を示すこと。
3. 【硬質な漢語の多用】「補完する」「協働体制」「寄与していく」など、公用文と親和性の高い堅い語彙を意図的に選択し、信頼性を高めること。
4. 【主語の明示】要所で「私たちは」という主語を明示し、現場の当事者意識やチームの一体感を演出すること。
5. 【スキャナビリティの向上】見出しや箇条書きの説明では、適宜「利用時間の拡大」「早期復旧」などの「体言止め」を活用し、拾い読みしやすくすること。
■実行プロセス
1. 入力情報を分析し、市の要求事項・当施設の課題・自社の強みを論理的に結合する。
2. ポエム(抽象論)になっていないか自己確認し、具体性を伴う提案に昇華させる。
3. トーン&マナーのルールに完全に合致しているかファクトチェックと推敲を行ったうえで最終出力する。もちろん、このプロンプト一発ですべての章が完璧に仕上がるわけではありません。 実際の現場では、各テーマに合わせて「この章はこういう構成にして」「過去のこの事業のノウハウを盛り込んで」とか、【今回の項目で特筆したい具体策(メモ)】の部分に実施すると決めている具体策を書き換えながら微調整を行います。
基本はこの「型」を最初に打ち込み、AIから出てきた文章をベースに「ここはもっと具体的に」「この言い回しは変えて」とディスカッションしながら詳細を詰めていくスタイルが、最もクオリティが高く、かつ効率的な作成方法です。
Step3の補足:魔法の「一発出し」プロンプトから、AIとの「対話型」へ
少し前まで、AIを活用した提案書作成といえば「いかに完璧な長文プロンプトを作り込み、一発で完成形の文章を出力させるか」が重要視されていました。 私たちも以前はそうした手法を模索していました。
しかし現在、私はそのやり方をあえておすすめしていません。 今のAIにはある程度の「余白」を残し、対話しながら流れで作っていくスタイルが最適解だと考えています。 その理由は2つあります。
第一に、AIの対話力が飛躍的に向上したことです。 今のAIは「ここをもう少し膨らませて」「この要件と被るから削って」といった、人間相手のような柔軟なラリーが十分に可能です。
第二に、そしてこれが最も重要ですが、行政が提示してくる仕様書や要求事項のお題は、決して「理路整然と整理されていない」からです。 公募資料を読み込むと、要求項目が重複していたり(MECEでない)、項目によって粒度(細かさ)がバラバラだったりするのは日常茶飯事です。
そんなカオスな状態のまま、ガチガチの定型プロンプトに無理やり当てはめようとすると、かえって不自然で矛盾のある文章になってしまいます。
だからこそ、基本となる「型」だけはしっかりプロンプトで定義しつつ、細部の調整や行政特有のムラのあるお題に対しては、「その都度、AIと一緒に流れで判断していく」。 ツールに使われるのではなく、AIを「優秀な右腕」として横に座らせて議論する。 それこそが、熱量の高い事業計画書を生み出す一番の近道です。
すべての項目を書き終えて、今回の総量は約5万字。 かなりの量を書きあげましたが、事前にAIに読み込ませたデータのおかげで統一感のとれた文章ができあがりました。 このようにAIに対して、先に学びとルールを作るのがコツになります。
そして、書き上がった文章は、いったんGoogleドキュメントに貼り付けてストックしていきます。
Step4:GoogleドキュメントからCanvaへ移し替える
正直に言うと、ここが一番面倒ですね。
CanvaのUIはポップで大きい文字のデザインを前提にしているので、細かい文字がぎっしり並ぶ事業計画書とは、実はあまり相性がよくありません。 ただし、テンプレートの豊富さがそれを補って余りあります。
私が使ったテクニックは先日ご紹介したCanvaの記事と同内容です。
その事業計画書、「ダサい」まま出してませんか?|指定管理者・PFI事業者のCanva術
こちらでも上記リンクのサマリーを記載すると、
- A4縦でテンプレートを検索し、「事業計画書っぽい」ページを複数のテンプレートから1ページずつ取り込む
- 当然、色やスタイルはバラバラになる
- 真似したいテンプレートの「…」から**「スタイルをページに適用」**を押す
- すると、色・フォント含めて全ページのスタイルが統一される
つまり、自治体さんに合った色・スタイルを1つ決めておけば、いろんなテンプレートから「使えるデザイン構成」だけを拝借して、最後に一括で統一できるのです。 あとはさきほどのNotebookLMに作らせた文章を当て込んでいくだけです。
Step5:GPTで図解・ポンチ絵を作って差し込む
審査員の目を引き、提案の意図を瞬時に伝えるためには、文章を図解化(ポンチ絵)することが欠かせません。 ここでは、私が実際にAIを使って、ダウンロードしていただいたサンプル資料レベルの高品質なポンチ絵を量産している手順とプロンプトを公開します。
AIに図解を作らせる際、デザインを意図通りにコントロールするための「2つの実践テクニック」があります。
■カラーを統一する Canvaの「スタイル」機能にあるカラーパレットをスクリーンショットなどで添付し、AIに「この配色を使って」と指定します。 これで全体のトーン&マナーがピタッと揃います。
■サイズをピンポイントで指定する WordやPowerPoint等の挿入したい箇所に、まずはダミーの図形を仮置きしてみてください。 そこで確認できたサイズ(例:幅8cm × 高さ10cmなど)を、AIにそのまま指示します。
この2つの変動要因を設定し、図解化したい事業計画書のテキストを直接プロンプトに入力するだけで、思い通りのポンチ絵が次々と完成します。 実際に使用しているプロンプトの「型」はこちらです。
■前提条件
あなたはプロのインフォグラフィックデザイナーです。
指定管理者・PFI事業計画書に挿入するための、直感的でわかりやすい図解(ポンチ絵)を作成してください。
■入力情報
・図解化する文章:
【※ここに事業計画書の該当部分のテキストを貼り付けます】
■デザインの指定条件
・サイズ:【幅8cm × 高さ10cm】の縦長レイアウト
・トンマナ:これまで出力したものと同じ、シンプルで公的文書にふさわしい信頼感のあるテイスト
・カラー:添付したカラーパレット(カラー表)の配色を厳守すること
■出力要件
入力された文章の要点を抽出し、上記の条件に合わせたポンチ絵を生成してください。文字情報を詰め込みすぎず、視覚的なわかりやすさを最優先した構成にしてください。プロンプト入力の際、画像を作成する モードへの切り替えをお忘れなく!!
加えて、NotebookLM上で出力されたシンプルな表に関しては、NotebookLMに「Canvaに貼りやすい表形式で出力しなおして」と頼むと、移し替えしやすい形で出力しなおしてくれます。
裏話:なぜ画像生成をGeminiからGPTに乗り換えたのか
これまでのシリーズではGeminiのNano Banana Pro 2を使っていましたが、今回からGPTの画像生成に乗り換えました。理由は2つです。
1つは、生成画像に星マーク(透かし)が残ること。
取り方はあるものの、提案書に使ううえで気になっていました。 もう1つは、GPTのアップデートで画像出力の質が大きく上がったこと。 今回のシリーズで画像の雰囲気が変わっているのは、このためです。
また、正直なところをもう1つ。 文章生成の面では、いまのNotebookLM(Gemini)はGPTやClaudeと比べるとやや弱さが出てきています。 今回はGoogleワークスペース環境の方が多い前提でNotebookLM中心に組みましたが、最先端を求めるならGPT、できればClaudeを使うと、さらに質の高い文章が書けます。 Claude Codeを使えばもっと尖ったものも作れるのですが……それはまた別の機会に。
みなさんへ:これは「最低限のお作法」です
ここまで読んで、「AIに任せたら、みんな同じ提案書になるのでは?」と思った方もいるかもしれません。
その通りです。 だからこそ、お伝えしたいことがあります。
このフローは、差別化の手段ではありません。全員がやるべき「最低限のお作法」です。
このやり方に、自社のノウハウを読み込ませる。 地域で積み重ねてきた実績を入れる。 「具体的にこれをやる」という現場の意思を盛り込む。 差が生まれるのはそこです。 AIは品質を底上げしてくれますが、地域との関係構築、現場力、そして熱量は、みなさんにしか出せません。
逆に言えば、AIを使わずに分かりにくい文章やデザイン性の低い計画書を出して、そこで点を落とすのは本当にもったいない。 中身で勝負する土俵に立つためにも、まずはこのフローを試してみてください。 なにかしら学びがあると思います。
まとめ
- 2026年の標準フローは「NotebookLM×Gemini×Canva×GPT」
- 公募資料+Gemini Deep Researchの調査資料を読み込ませ、「案件に詳しいAI社員」を作る
- スローガン・理念・トンマナを先に決めてから、章ごとに文字数指定で執筆
- Canvaは複数テンプレートの良いとこ取り+「スタイルをページに適用」で統一
- 図解はGPTで生成、Canvaのカラーコードを渡せば色味も揃う
- 差がつくのはAIの使い方ではなく、そこに載せる自社のノウハウと熱量
事業計画書作成、真っ最中の方も多いと思います。深夜のオフィスで一人カーソルを見つめるのは、もう終わりにしましょう。AIが土台を作る時代、あなたの仕事は「この地域で何をやりたいか」を語ることです。
指定管理者制度AI編集長のヤマザキでした。次の記事でお会いしましょう。
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ヤマザキは2004年から大学で指定管理者制度を研究し、
2010年からの10年間は、指定管理/PFI/PPPのコンペや運営現場の最前線に立ち続けてきました。
その後はスタートアップとの協業や出資、ハッカソンも数多く主催。「現場」と「未来」双方の知見を活かした情報発信を行っています。
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