
AIで指定管理事業計画書をつくってみた【後編:NotebookLMと一緒に、章ごとに書き上げる全工程】
前橋市広瀬スポーツ・カルチャーセンターの指定管理事業計画書づくり後編。NotebookLMに全データを集約し、様式6に沿って章ごとに対話しながら書き上げた全工程を公開。推敲・デザイン・提出までの最終工程も解説。3部作、完結です。
公開日2026/03/29
目次
指定管理事業者のみなさん、こんにちわ。指定管理者制度AI編集長のヤマザキです。
前編で「仕込み」をした。 中編で「設計図」を作った。
後編は、いよいよ本番です。
前橋市広瀬スポーツ・カルチャーセンターの事業計画書の本文を、実際に書いていく。
「AIに書かせる」——そう聞くと、こんな不安が頭をよぎりませんか。
「1章で書いたことを、3章でまた書いてしまわないか」 「後半になるほど、前半との矛盾が出てこないか」 「全体を通して、一貫した戦略になっているか」
その不安、正しいです。 実際に一度、AIに「全部書いて」と投げたことがあります。 出てきたのは、それっぽいけど、どこかチグハグな計画書でした。
だから後編では、やり方を変えます。
ステップバイステップで、章ごとに対話しながら書き上げる。
そのための「実際にヤマザキが使用したプロンプト」と、全工程を今回も公開します。
この記事でわかること
- 前編・中編で作ったデータをNotebookLMに集約して「最終形」に整える方法
- AIと対話しながら章ごとに書き上げるプロンプトの全文
- 推敲・デザイン・提出までの最終工程
- デザインで最後の差をつける、現実的な方法
STEP 10|全データをNotebookLMに集約したことを改めて確認
まず、前編・中編で用意したもの、作ったものを全部NotebookLMにインプットてあるかを改めて確認します。 ここで忘れ物があると、大事な前提が抜け落ちてしまい、漏れのある事業計画書になってしまいます。 改めてここで、AIを動かす前の最終確認を行いましょう!!
さんざん作ったあとに、「うわ・・・。この資料を入れるの忘れてた。。。」 という絶望感たるや。。。
みなさん、お気を付けください。
| 前編でインプット済み | 新たに中編で追加 |
|---|---|
| 前橋市の公募資料・業務仕様書 | 人員配置計画書 |
| 株式会社ヤマザキの自社情報 | 自主事業計画書 |
| 広瀬地区の地域分析・行政KPI | 維持管理計画書 |
| 自主事業の収益試算 | 収支計画書 |
そして確認してほしいのが、**前橋市が指定した事業計画書の様式(様式6)**をインプットしているかどうか。
(様式6)施設の管理運営に関する事業計画書
1 施設運営の理念・方針
2 人員計画
(1)運営体制、従事者雇用及び配置に関する考え方
(2)従事者数及び組織の構成
(3)勤務体系(シフト表)
(4)従事者の雇用条件
3 サービスの質の確保・向上に関する計画
4 施設の維持管理に関する計画
5 個人情報の取り扱いについての考え方と管理方法
6 スポーツ・カルチャー教室の開催に関する考え方・計画
7 地域や競技団体との協調・関わりについての考え方
8 部活動の地域展開推進に関する考え方
9 自主事業に関する計画
10 提案事項
11 その他特記事項これで「NotebookLMが、前橋市広瀬スポーツ・カルチャーセンターのことも、株式会社ヤマザキのことも、想定している案件収支の中身まで全部知っている」状態が完成しました。
STEP 11|最強プロンプトを投げる
準備が整ったら、以下のプロンプトをそのままNotebookLMに貼り付けます。
あなたは100戦100勝を誇る、世界的コンサルティングファーム出身の
トップ指定管理者コンサルタントです。
これから、前橋市広瀬スポーツ・カルチャーセンターの指定管理者事業計画書を、
他社を圧倒する「勝てる計画書」として書き上げるため、
私の壁打ち相手となり、実際に文章の執筆まで伴走してください。
【目的】
以下の『』内に記載された前橋市の事業計画書フォーマット(様式6)に従い、
内容の重複や漏れがなく、かつ全体を通して一貫した戦略に基づく
質の高い計画書を完成させること。
【絶対遵守のルール(仕事の進め方)】
AIが勝手に全項目を一度に書き上げることは厳禁です。
必ず以下のステップバイステップで進めてください。
■ステップ1:勝つための「全体戦略」の策定
まずは執筆に入らず、今回の前橋市コンペに勝つための
「コンセプト」「強み」「重点施策」の全体像(骨子)を私に提示してください。
その際、広瀬地区のまちづくりや地域貢献の視点をどう盛り込むかなど、
私に確認すべき質問を3つほど投げかけてください。
私の回答と合意が得られてからステップ2へ進みます。
■ステップ2:項目ごとの個別執筆(ここが最も重要)
ステップ1で合意した戦略に基づき、様式6の
「1 施設運営の理念・方針」から順番に【1項目ずつ】作成します。
1つの項目を書き上げるごとに、必ず以下の3点を行ってください。
1. 書き上げた文章の提示
2. 前後の項目との重複や矛盾がないかの自己評価
3. 次の項目を書くにあたり、私から提供してほしい
具体的な情報やデータ(人員数・予算感など)のヒアリング
私が「OK、次へ進んで」と指示するか、
必要な情報に回答するまで、絶対に次の項目には進まないでください。
■ステップ3:全体推敲
全項目が完了したら、コンサルタントの厳しい目線で全体を通読し、
論理破綻がないか、説得力があるかを最終チェックし、
微調整を行ってください。
それでは、まずは【ステップ1】から開始してください。
『
(様式6)施設の管理運営に関する事業計画書
1 施設運営の理念・方針
2 人員計画
(1)運営体制、従事者雇用及び配置に関する考え方
(2)従事者数及び組織の構成
(3)勤務体系(シフト表)
(4)従事者の雇用条件
3 サービスの質の確保・向上に関する計画
4 施設の維持管理に関する計画
5 個人情報の取り扱いについての考え方と管理方法
6 スポーツ・カルチャー教室の開催に関する考え方・計画
7 地域や競技団体との協調・関わりについての考え方
8 部活動の地域展開推進に関する考え方
9 自主事業に関する計画
10 提案事項
11 その他特記事項
』プロンプトを投げたら、何が起きるか
このプロンプトを貼った瞬間、NotebookLMはこう動きます。
まず「全体戦略」を提示してくる。 前橋市のコンペに勝つためのコンセプト、株式会社ヤマザキの強み、広瀬地区への重点施策——骨子を整理して、3つの確認事項を質問してきます。
ここで手を抜かないこと。AIの質問にちゃんと答える。 この対話が、後の文章品質を決めます。
合意ができたら、1章から順番に執筆が始まる。 1章書いたら止まる。自己評価して、次章のためのヒアリングをしてくる。 「OK、次へ」と言うまで絶対に進まない。
この「止まる設計」がポイントです。一気に書かせると、必ずどこかでズレが生まれる。「8章の部活動地域移行」の内容が「7章の地域連携」に混入したり、「6章の教室計画」と「9章の自主事業」が重複したり——章ごとに確認するから、全体の一貫性が保たれます。
各章の出力が終わるたびに、Wordにコピペしていきます。 地味な作業ですが、これが最終的な「完成原稿」になります。
STEP 12|推敲——厳しく見てもらうか否か
全11章の出力が終わったら、WordファイルをNotebookLMにアップロードします。
最初のプロンプトにすでに「全体推敲」の動線が引かれているので、NotebookLMの方から「推敲に入りますか?」と聞いてきます。
そのときに一言添えるかどうか、状況によって判断してください。
時間に余裕があるなら:
自画自賛したい気持ちはわかるけど、あえて客観的に、
厳しく評価してくださいこの一言で、AIは忖度なしに弱点を指摘してくれます。
締め切りが迫っているなら: 厳しくの念押しは不要です。 普通に推敲をしてもらいましょう。 これでも十分、質の高いアウトプットをしてくれます。 残り時間が少ないのに大幅な改造が必要な指摘が出ても、逆効果になる可能性があります。 状況を見て判断しましょう。
STEP 13|デザインで、最後の差をつける
原稿が完成したら、いよいよデザインです。
ここだけは正直に言います。
事業計画書の「内容」での差別化は、年々難しくなっています。
AI活用が業界に広がるほど、提案書の文章品質は均質化していく。審査員も気づいています。
「よく書けているけど、どこかで見たような内容」——そう感じる提案書が増えていく。
だとすれば、「読んでいて気持ちいい」デザインが、最後の差になる。
デザインの選択肢
① PowerPoint・Wordで自分で仕上げる 今回の私はパワポを使いました。Wordでも問題ありません。お好みで。
② AI画像生成を活用する 施設運営のシーン、広瀬地区の地域コミュニティのイメージ画像——これをAIで生成して貼り込むだけで、提案書の「顔」が変わります。 私が最近使っているのはNanobanana(Google)です。 日本語指示に強く、公共施設の雰囲気に馴染む画像が出てきます。 図解・インフォグラフィックにはNapkin AIも便利です。 そのあたりの詳しい使い方は、下のURLの記事を参考にしてみてください。
👉「デザイナー不要」の時代が来た。指定管理の現場を変える画像生成AI「Nano Banana Pro」活用術 👉「霞が関曼荼羅」を一発で作る時代が来た。指定管理の提案書が、永遠に変わる話。 👉【即図形化】NapkinAIで事業計画書&報告書づくりを秒速アップデート!
③ プロのデザイナーに任せる これ、本気でありだと思っています。
「コンサルに頼む」となると費用が大きくなりますが、「デザインだけ」に絞れば、そこまで高くない。 行政の事業計画書のトンマナを理解してもらいながら、デザイナーさんと一緒に作り上げていく。 そこまで高単価なデザイナーさんじゃなくても、ある程度行政のお作法を理解してもらくれれば質の高い提案書デザインを構築してくれます。 AIが苦手な「人間の感性が必要なデザイン」を、人間のプロに任せる。 この分業が、これからの勝ちパターンになると思っています。
3部作、完結。
前編・中編・後編を通じて、前橋市広瀬スポーツ・カルチャーセンターの事業計画書をAIで作る全工程をお見せしてきました。
改めて整理するとこうなります。
| 編 | やったこと |
|---|---|
| 前編 | ツール選定・公募資料・地域分析・自主事業設計の「仕込み」 |
| 中編 | 人員配置・自主事業・維持管理・収支計画書の「設計図づくり」 |
| 後編 | NotebookLMとの対話による「本文執筆・推敲・デザイン」 |
これ、全部AIがやってくれたわけじゃない。
設計は人間がやった。判断は人間がした。数字のイニシアチブは手放さなかった。
AIは、優秀な助手だった。
そして、今この瞬間も進化し続けています。 半年後にこの記事を読み返したとき、「もうこの方法は古い」と感じるかもしれない。それくらいのスピードで、世界が変わっています。
だから——今すぐ、動いてください。
別案件の事業計画書、すでに書き始めています。2026年第二弾、近日中に公開予定です。ご注目ください。
最後に、一つだけお願いがあります
あなたが今日読んだこの3部作——全国1,700以上の自治体から募集情報を自動収集して、指定管理現場で使えるAI活用ノウハウを業界特化で発信し続けているメディアがあります。
それが指定管理者制度AIです。
「ChatGPTに聞いても一般的な回答しか返ってこない」 「業界に特化したプロンプトが欲しい」 「提案書のサンプルを見ながら学びたい」
そういう声のために作りました。
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ヤマザキは2004年から大学で指定管理者制度を研究し、
2010年からの10年間は、指定管理/PFI/PPPのコンペや運営現場の最前線に立ち続けてきました。
その後はスタートアップとの協業や出資、ハッカソンも数多く主催。「現場」と「未来」双方の知見を活かした情報発信を行っています。
その経験をもとにした本サービス「指定管理者制度AI」では、実際にAIを活用した提案書・企画書作成サービスを展開。 豊富な採択事例データベースと高度な自然言語処理技術により、要点整理から文書構成の最適化まで包括的にサポートします。
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