指定管理者制度AI|指定管理情報を見逃さない3つのプロダクトを展開中ログイン
【採用担当者必読】電気工事士が年収1,000万円時代へ——指定管理の5か年収支、このままで大丈夫ですか?

【採用担当者必読】電気工事士が年収1,000万円時代へ——指定管理の5か年収支、このままで大丈夫ですか?

電気工事士の給与水準が急上昇中。指定管理事業者にとって、設備スタッフの採用難・人件費高騰は5か年収支を直撃するリスクです。今すぐ見直すべきポイントを指定管理者制度AIヤマザキが独自の目線で解説します。

公開日2026/02/19

目次

「また採用できなかった…」その焦りが、数年後に契約リスクに変わる
この記事でわかること
電気工事士の年収が1,000万円を超え始めた、その理由
結論:需要が爆発的に増え、供給は追いつかない
理由①:インフラ整備の需要が急拡大している
理由②:AIと電動化が「電力需要」を押し上げている
理由③:担い手が絶対的に不足している
指定管理事業者にとって、これは「対岸の火事」ではない
ある指定管理事業者の、リアルな苦境
5か年収支、「安パイに見る」とはどういうことか
考え方:人件費は「上振れリスク込み」で設計する
今すぐできる、3つのアクション
まとめ:収支計画の「甘さ」は、5年後に必ず請求書が届く

「また採用できなかった…」その焦りが、数年後に契約リスクに変わる

公募プレゼンの前夜、こんな言葉をつぶやいたことはありませんか。

「収支計画、少し厳しめかな。でも取れなきゃ意味ないし…人件費は去年並みで見積もっておこう」

多くの指定管理事業者が、そう考えながら応募書類を仕上げてきました。

私がこれまでさまざまな事業者のみなさんとお話ししてきた中でも、「5か年の人件費はここ数年の実績ベースで積んでいる」という声は本当によく聞きます。

でも今、その"これまでの常識"が、静かに、しかし確実に崩れ始めています。

舞台は、電気工事の現場です。


この記事でわかること

  • 電気工事士をはじめとする設備系技能者の給与水準が、なぜ急上昇しているのか
  • 指定管理事業者の採用・人件費リスクが、今後どう高まるのか
  • 5か年収支計画で「安パイ」に見ておくべき考え方と実務的な対処法

電気工事士の年収が1,000万円を超え始めた、その理由

結論:需要が爆発的に増え、供給は追いつかない

関電工などの大手電気工事会社が、初任給の引き上げや給与維持制度の導入に踏み切りました。

熟練技能者が年収1,000万円を超えるケースも出始めており、若手でさえ「思っていたより全然稼げる」と驚く水準になっています。

これは一時的なブームではありません。構造的な変化です。

電気工事①

電線工事技能者の年収が1,000万円超え、人手不足で待遇改善が加速|日経ビジネス

理由①:インフラ整備の需要が急拡大している

国土強靭化、老朽インフラの更新、半導体工場や物流センターの建設ラッシュ——電気工事の現場はどこを向いても引っ張りだこです。

理由②:AIと電動化が「電力需要」を押し上げている

データセンターの新設、電気自動車の普及、工場の自動化投資。社会のあらゆる場面で「電気を使うもの」が増えています。それをつなぐ工事ができる人材の需要は、この先も減ることがない。

理由③:担い手が絶対的に不足している

建設業の技能者は高齢化が進んでいます。電気工事士の資格取得者数は横ばいが続き、人材のパイ自体が広がっていない。市場原理が働けば、答えは一つ——給与は上がり続ける。


指定管理事業者にとって、これは「対岸の火事」ではない

「うちは公共施設の管理運営が専門だから、電気工事とは関係ない」

正直に言います。

私もこの問題を整理し始めたとき、最初はそう感じていました。

でも調べるほどに、これは指定管理業界に直結するリスクだと確信しました。

体育館、文化会館、道の駅、公園……指定管理施設の多くは、電気設備・空調・照明などを日常的にメンテナンスする設備スタッフを必要とします。

このポジション、実は電気工事士や設備系有資格者が担うケースが多い。

あなたが採用で競合する相手は、同業の指定管理事業者だけではありません。

年収1,000万円を提示できる、大手電気工事会社です。


ある指定管理事業者の、リアルな苦境

以前、地方都市で複合スポーツ施設を運営する事業者の施設長とお話しする機会がありました。

その方はこう語っていました。

「設備担当の募集を出して、まともに応募が来たのは1人だけ。その人も条件面で折り合えなくて、結局また欠員のまま。正直、今の人件費単価で5年間もつのか、自分でも自信がなくなってきた」

その収支計画は、3年前の採用実績をベースに組まれたものでした。

当時は「少し余裕がある」と感じていた人件費の枠が、気づいたら毎年じわじわと圧迫されていた。

私はこの話を聞いて、ひやりとしました。

おそらく、同じ状況にある事業者さんは少なくないはずです。


5か年収支、「安パイに見る」とはどういうことか

考え方:人件費は「上振れリスク込み」で設計する

収支計画における人件費の落とし穴は、「今採用できている単価」が将来も続くと前提にしてしまうことです。

私がおすすめしたいのは、以下の3点の見直しです。

① 設備スタッフの人件費に、年率3〜5%の上昇を織り込んでいるか? 設備・技能系職種の賃金は近年、一般事務職より速いペースで上昇しています。 5年間で10〜25%のコスト増は、もはや保守的な仮定とは言えません。

② 「採用できない場合の代替コスト」を計上しているか? 直接雇用ができなければ、外注委託や派遣活用に切り替わります。 これは一般的に割高です。 採用難が長期化した場合のシナリオを、別ラインで試算しておくべきです。

③ 提案価格を下げすぎていないか? 競合に勝つために人件費を削った計画は、採用市場が変化した瞬間に収支を直撃します。 「取れるかどうか」と「取ったあと運営できるかどうか」は、別の問いです。

補足として、人件費や物価高騰リスクは行政リスクという取り決めが大半です。 とはいえ、実際のリスク発生とリスク認定にはタイムラグが確実に発生します。

計画段階である程度安パイに見ておくことにこしたことはありません。


今すぐできる、3つのアクション

1. 自社の設備スタッフ求人票を、今日の市場賃金と比べてみる 求人サイトで同職種・同地域の相場を確認するだけで、自社の競争力がわかります。 まず現状把握から始めてみてください。

2. 次回の応募書類に「人件費の上昇シナリオ」を追加する 単年ではなく、5か年での人件費推移を楽観・中立・悲観の3シナリオで試算しておくと、行政との対話でも説得力が増します。

3. 地元の電気工事会社・設備会社との連携を探る 採用競争ではなく、業務委託や協力関係として外部リソースを確保しておくことも、リスクヘッジになります。 地域の業者さんとの関係づくりは、早いほど有利です。


まとめ:収支計画の「甘さ」は、5年後に必ず請求書が届く

電気工事士の年収1,000万円時代は、指定管理事業者にとって"他業界の話"ではありません。 設備系人材の採用競争は、今後さらに激化します。

5か年収支を組む際には、人件費の上振れリスクを前提に、余裕を持った設計を。 それが、落札後も安定した施設運営を続けるための、最も地味で、最も重要な戦略です。

ヤマザキは、みなさんが「取った後も笑顔でいられる」提案書を作れるよう、これからも現場に近い情報をお届けしていきます。 一緒に、強い事業計画をつくっていきましょう。


取れる提案より、続けられる提案を。

指定管理の現場を守るのは、プレゼンの言葉ではなく、現実に対応できる数字です。


ヤマザキ(指定管理者制度AI 編集長)

ヤマザキ君
指定管理者制度AI 編集長:ヤマザキ
提案書作成のコツから採択事例の分析、効率的な資料作成方法まで、実践的な情報を発信中。
指定管理者制度に携わる皆様の業務効率化と採択率向上をサポートする記事をお届けしています。

ヤマザキは2004年から大学で指定管理者制度を研究し、
2010年からの10年間は、指定管理/PFI/PPPのコンペや運営現場の最前線に立ち続けてきました。
その後はスタートアップとの協業や出資、ハッカソンも数多く主催。「現場」と「未来」双方の知見を活かした情報発信を行っています。

その経験をもとにした本サービス「指定管理者制度AI」では、実際にAIを活用した提案書・企画書作成サービスを展開。 豊富な採択事例データベースと高度な自然言語処理技術により、要点整理から文書構成の最適化まで包括的にサポートします。
自治体要件の読み取り、競合分析、予算計画の策定など、指定管理者応募に必要な業務を効率化し、 質の高い提案資料を短時間で作成できる専門AIツールを提供しています。