
【2025年版】編集長ヤマザキが多用したプロンプト5選 その①「中学生でもわかるように説明して」
指定管理者の提案書作成で最も使える魔法のプロンプト「中学生でもわかるように説明して」を徹底解説。専門用語だらけの提案書が、審査員の心に届く分かりやすい文章に変わります。理解と口頭説明にはそのまま使え、提案書作成には一段階ブラッシュアップ。単語登録で入力時間90%削減。AI時代に中小事業者が大手と戦える実践テクニック。
公開日2025/12/23
目次
「この提案書、専門用語ばかりで何言ってるか分からん…」
提案書を作るとき、こんな上司の声を聞いたことありませんか?
指定管理者制度の提案書って、どうしても専門用語のオンパレードになりがち。
「公民連携」「指定管理者制度」「モニタリング評価」「民間活力導入」「PDCAサイクル」…。
書いている本人は分かってるつもりでも、読む側は置いてけぼり。
特に、審査員の中には民間出身の方や地域住民代表の方もいるんです。全員が行政用語に精通しているわけじゃない。
私も現役時代、何度この壁にぶつかったことか。
でも、2025年になって、この問題を一瞬で解決する魔法の呪文を見つけました。
それが、**「中学生でもわかるように説明して」**というプロンプトです。
📌 この記事でわかること
- なぜ「中学生でもわかるように」が最強のプロンプトなのか
- 「理解」と「提案書作成」での使い分け方
- 単語登録で生産性を10倍にする方法
- 5歳児でも高校生でもなく「中学生」がベストな理由
- このプロンプトが指定管理業界に与えるインパクト
まずは比較:普通の質問 vs 中学生プロンプト
いきなり理屈を語るより、まず違いを見てもらいましょう。
例えば、提案書でよく使う「指定管理者制度におけるPDCAサイクル」について、AIに説明を求めるとします。
【普通に質問した場合】
「指定管理者制度におけるPDCAサイクルについて説明してください」
→ 返ってくる回答:
「指定管理者制度におけるPDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4段階を循環的に実施し、継続的な業務改善を図る管理手法です。モニタリング評価と連動させることで、KPI達成率の可視化と改善施策の立案が可能となり…」
うーん、間違ってはない。でも、読んでいて眠くなりそうですよね。
専門用語のオンパレード。「モニタリング評価」「KPI達成率」「改善施策の立案」…。
これでは、なんとなく分かった気になるだけ。本質が掴めません。
【中学生プロンプトを使った場合】
「指定管理者制度におけるPDCAサイクルについて説明してください。中学生でもわかるように説明して」
→ 返ってくる回答:
「施設をより良くするための『ぐるぐる改善サイクル』のことです。
まず計画を立てて(Plan)、実際にやってみて(Do)、結果を確認して(Check)、次はもっと良くする方法を考える(Action)。
例えば、利用者アンケートで『椅子を増やしてほしい』という声が多かったら、予算を見ながら椅子を追加する。数ヶ月後にまた『椅子は増えて良かったですか?』と確認する。
この繰り返しで、どんどん良い施設になっていくんです」
どうでしょう?
後者の方が、圧倒的に「伝わる」はずです。
なぜ「中学生でもわかるように」が効くのか
結論から言うと、複雑なことを誰にでも分かる言葉で説明できる力こそが、プロの証だから。
アインシュタインはこう言いました。
「6歳の子どもに説明できなければ、理解したとは言えない」
指定管理の提案書も同じなんです。
専門用語を並べるのは簡単。でも、それを中学生が読んでも「あ、なるほど!」と思える文章に変換するには、本質的な理解が必要になります。
そして、AIに「中学生でもわかるように説明して」と指示すると、こんな変化が起きます:
Before:
「本施設における指定管理業務の遂行にあたっては、民間事業者のノウハウを最大限活用し、効率的かつ効果的な施設運営を実現することで、利用者満足度の向上と経費削減の両立を図ります」
After:
「私たちは民間企業として培ってきた工夫やアイデアを活かして、この施設をもっと使いやすく、もっと楽しい場所にします。同時に、無駄なコストを減らして、市民の皆さんの税金を大切に使います」
どっちが審査員の心に響くか。
答えは明白ですよね。
でも、「5歳児」じゃダメなの?
ここで疑問が湧くかもしれません。
「それなら『5歳児でもわかるように』の方が、もっと簡単でいいんじゃない?」
実は、そうでもないんです。
試しに「5歳児でもわかるように説明して」とAIに指示してみましょう。
すると…
「しせつのおしごとっていうのはね、みんながたのしくあそべるようにするおしごとなんだよ! おかあさんとおとうさんがおうちをきれいにするみたいに、しせつもきれいにして、みんなをにこにこにするんだよ!」
…あの、これ、理解できます?
逆に分かりにくくないですか?
さすがに5歳児まで下げてしまうと、今度は過剰な例え話が増えすぎて、かえって内容が理解しにくくなるんです。
幼稚な言葉遣いになりすぎて、情報としての価値も下がります。
だからこそ、「中学生」がベストバランスなんです。
大人にとって、専門用語の壁に阻まれることなく、最速で全体像を理解できる。
かつ、情報としての密度も保てる。
それが「中学生でもわかるように説明して」なんです。
重要:「理解」と「提案書」での使い分け
ここで、めちゃくちゃ重要なポイントをお伝えします。
「中学生でもわかるように」で出てきた文章を、そのまま提案書に書くわけではありません。
これ、誤解されがちなんですが、このプロンプトには2つの使い方があります。
① そのまま使えるシーン
以下の場面では、AIが返してくれた「中学生向け」の説明をそのまま使ってOK:
-
自分の理解を深めるとき
- 「指定管理者制度って何?」を理解する
- 「PPP/PFIの違いって?」を整理する
- 専門用語の意味を素早く掴む
-
社内での説明・共有
- 上司への口頭報告
- チーム内での情報共有
- 新人への教育・レクチャー
-
社外でのカジュアルな説明
- 地域住民への説明会
- 利用者への口頭説明
- 自治体担当者との雑談
つまり、「理解」と「口頭での説明」には、そのままで十分使えるんです。
② ひと手間必要なシーン
一方、以下の場面では、「中学生向け」の説明からもう一段階ブラッシュアップが必要:
-
提案書・事業計画書
- 審査される正式文書
- 専門性と分かりやすさの両立が必要
-
プレゼン資料
- 審査会でのプレゼン
- 理事会への説明資料
具体的にどうするか、次のセクションで説明します。
指定管理の提案書での実践的な使い方
では、実際に提案書を作る場合、どう使うのか。
パターン①:まず理解してから書く
ステップ1:中学生プロンプトで理解する
「利用者アンケートに基づくPDCAサイクルについて、
中学生でもわかるように説明して」
→ AIの回答:
「利用者の皆さんに『どんな施設だと嬉しいですか?』とアンケートで聞いて、その答えをもとに改善していきます。
例えば『もっと椅子を増やしてほしい』という声が多ければ、予算を見ながら椅子を追加する。そして数ヶ月後にまた『椅子は増えて良かったですか?』と確認する。
この繰り返しで、どんどん良い施設にしていきます」
ここで重要なのは、これで「あ、PDCAって要するにこういうことか」と本質を理解すること。
ステップ2:提案書向けにブラッシュアッププロンプト「ただし、分かりやすさは維持してください。」を放り込む
理解できたら、次はこう指示します:
さっきの説明を、指定管理の提案書として
説得力のある文章に書き直してください。
ただし、分かりやすさは維持してください。
→ AIの回答:
「利用者満足度向上のため、四半期ごとに利用者アンケートを実施し、施設への要望や改善点を収集します。
収集した声は運営会議で分析し、実現可能性と優先度を検討した上で、具体的な改善施策として実行に移します。
例えば『座席数が不足している』という要望が多い場合、予算の範囲内で座席を増設。数ヶ月後の追跡アンケートで利用者の満足度向上を確認し、次の改善施策に反映させます。
このPDCAサイクルを継続的に回すことで、常に利用者ニーズに応える施設運営を実現します」
これなら、提案書に書けますよね。
専門性がありながら、具体的で分かりやすい。
審査員も「ああ、ちゃんと利用者の声を聞いて改善する仕組みがあるんだな」と納得できます。
パターン②:専門用語の言い換え
社内会議や口頭説明で使う場合は、そのままでOK:
「公民連携について、中学生でもわかるように説明して」
→ 「市役所と民間企業が協力して、みんなのための施設を運営することです」
これで十分。上司への報告や、チーム内の共有なら、これで伝わります。
パターン③:差別化ポイントの説明
自社の強みを理解してから、提案書に落とし込む場合:
ステップ1:まず理解
「当社のデジタルマーケティングノウハウを、
指定管理業務にどう活かすのか、
中学生でもわかるように具体例を挙げて説明してください」
→ 「スマホで施設の情報を見る人が増えています。私たちはネット広告の専門家なので、『この地域の人は何曜日によく施設を探すか』『どんなイベントに興味があるか』をデータで分析できます」
ステップ2:提案書向けに昇華
この内容を、提案書として説得力のある表現に書き直してください
→ 「当社のデジタルマーケティングノウハウを活用し、施設利用者の行動データを分析。地域住民の施設検索行動(曜日・時間帯・検索ワード)を可視化し、最適なタイミングでのイベント情報配信を実現します。結果として、従来比150%の集客効果を見込んでいます」
単語登録で生産性を10倍にする
さて、ここからが本題。
「中学生でもわかるように説明して」というフレーズ、便利なのは分かった。
でも、毎回これを入力するの、面倒じゃないですか?
18文字ですよ。スマホで打つとなると、結構な手間です。
だから私は、単語登録しています。
Windowsの場合:
- IMEの設定から「ユーザー辞書」を開く
- 「ちゅう」→「中学生でもわかるように説明して」で登録
Macの場合:
- システム設定の「キーボード」→「ユーザ辞書」
- 同じく「ちゅう」で登録
iPhoneの場合:
- 設定→一般→キーボード→ユーザ辞書
- 「ちゅう」で登録
Androidの場合:
- 設定→システム→言語と入力→単語リスト
- 「ちゅう」で登録
これだけ。
たった一度の設定で、これから何百回、何千回と入力する手間が省けます。
私の場合、こんな登録をしています:
- 「ちゅう」→「中学生でもわかるように説明して」
- 「ぐたい」→「具体例を3つ挙げて説明してください」
- 「ていあん」→「この内容を指定管理の提案書向けに書き直してください」
- 「ぶらっしゅ」→「さっきの説明を、提案書として説得力のある文章に書き直してください。ただし、分かりやすさは維持してください」
結果、提案書作成のスピードが劇的に上がりました。
入力時間が10分の1になれば、その分だけ思考に時間を使えます。考える時間が増える。つまり、提案の質が上がるんです。
ちなみに、もし「中学生だと少し物足りない」と感じる場合は、レベルを調整できます。
- 「高校生でもわかるように」→ もう少し専門的に
- 「大学生でもわかるように」→ より深い理解を前提に
- 「小学生でもわかるように」→ さらにシンプルに
自分の理解度や、読者のレベルに合わせて、柔軟に変えられるんです。
「詳細な説明」の罠に気をつけろ
ここで一つ、重要な注意点があります。
「でも、ざっくりの理解だけじゃダメでしょ? もっと詳しく理解しないと…」
そう思う気持ち、よく分かります。
でも実は、最初から「詳細な内容」を求めると、専門用語の森で迷子になって、結局何も頭に残らないんです。
さらに恐ろしいのは、その「詳細」のほとんどが、実は知りたいこととは無関係なウンチクになりがちだということ。
例えば、あなたが「指定管理の収支計画の立て方」を知りたくて調べたとします。
しかし、説明の中に「公会計制度の変遷」みたいな話が出てきて、気になってそっちを調べていたら、「地方自治法の改正史」まで読み耽ってしまい、気づけば1時間経っていた…。
で、結局、収支計画の立て方は分からないまま。
こんな経験、ありませんか?
関係ない詳細に時間を使い、結局本来の目的を果たせない。
これが最も無駄な時間の使い方なんです。
だからこそ、まずは枝葉を捨てて**「大枠」を掴む**ことが重要。
「中学生でもわかるように」で全体像を理解してから、必要な部分だけ深掘りする。
この順番を守るだけで、調べる時間は劇的に短縮されます。
このプロンプトが指定管理業界にもたらすもの
正直に言うと、指定管理業界って、「書ける人」が少ないんです。
施設運営のプロはたくさんいる。現場を回せる人材も豊富。利用者対応のスキルも高い。
でも、それを言語化して、魅力的な提案書に落とし込める人は限られています。
だから、大手企業が有利になる。
彼らには専門のライターがいて、編集チームがいて、ブラッシュアップの仕組みがある。提案書作成に何百万円もかけられる。
でも、AIを使えばどうでしょう?
中小の事業者でも、現場の知見さえあれば、それを「伝わる提案書」に変換できます。
「中学生でもわかるように説明して」
この一言が、指定管理業界の競争環境を変えていく。
私はそう信じています。
別に、全部をAIに任せろと言っているわけじゃありません。
考えるのは人間。戦略を練るのも人間。現場の知見を持っているのも人間。
でも、それを言葉にする部分は、AIの力を借りてもいいはずです。
むしろ、借りないと損です。
2025年、指定管理の提案書は「分かりやすさ」で差がつく時代になりました。
そして、分かりやすさを実現する最も簡単な方法が、この魔法の呪文なんです。
🧩 3行まとめ
- 「中学生でもわかるように説明して」は、理解と口頭説明にはそのまま使え、提案書にはもう一段階ブラッシュアップが必要
- 「ちゅう」で単語登録すれば、入力時間を90%削減できる
- 本質を理解してから書くことで、提案書の質が劇的に上がる
おわりに
提案書って、結局はラブレターなんです。
自治体という相手に、「私たちに任せてください」という想いを伝える手紙。
どれだけ想いがあっても、伝わらなければ意味がない。
専門用語で武装しても、審査員の心には届かない。
だから、まず自分が本質を理解する。
そして、それを分かりやすい言葉で伝える。
「中学生でもわかるように」というプロンプトは、その最初の一歩です。
2025年、私たちにはAIという心強い味方がいます。
使わない手はありません。
次回は、 編集長ヤマザキが多用したプロンプト5選 その②「品質最優先で仕上げて」 をお届けします。
時間をどれだけかけてもいいから、とにかく質にこだわりたいとき。
そんなシーンで使える、もう一つの秘密のプロンプトです。
お楽しみに。
編集長ヤマザキ / 指定管理者制度AI (aishiteikanri.jp)

指定管理者制度に携わる皆様の業務効率化と採択率向上をサポートする記事をお届けしています。
ヤマザキは2004年から大学で指定管理者制度を研究し、
2010年からの10年間は、指定管理/PFI/PPPのコンペや運営現場の最前線に立ち続けてきました。
その後はスタートアップとの協業や出資、ハッカソンも数多く主催。「現場」と「未来」双方の知見を活かした情報発信を行っています。
その経験をもとにした本サービス「指定管理者制度AI」では、実際にAIを活用した提案書・企画書作成サービスを展開。 豊富な採択事例データベースと高度な自然言語処理技術により、要点整理から文書構成の最適化まで包括的にサポートします。
自治体要件の読み取り、競合分析、予算計画の策定など、指定管理者応募に必要な業務を効率化し、 質の高い提案資料を短時間で作成できる専門AIツールを提供しています。